楽器を借りるときの注意点

だれかに楽器を貸してもらえるなら、以下のポイントをチェックしてほしい。無用のトラブルを避けられるし、安心して演奏に集中することができる。

受け取る時点での注意点

今回は『友人からギターを借りる場合』を例に、説明していく。エレキギターでもアコースティックギターでも基本的な注意点はおなじだ。(キーボードの注意点は、ページ下部にまとめてある)

注意点1 楽器の状態を確認する

まず、そのギターの状態を友人と一緒に確認しよう。返却するときにトラブルになるのを防ぐためだ。三十万円以上のギターもあるから、ここは慎重になったほうがいい。

友人と楽器店へギターを持っていき、状態の確認とメンテナンスをしてもらう。『元々どこに問題があって、それをどこまで改善したか』という点を、きみと友人で共有することができる。友人が乗り気でない場合は、きみがひとりで楽器店へ行き、あとから報告する。

そのギターの状態があまりにも悪い場合は、貸し借りしないほうがお互いのためかもしれない。持ち主が楽器にくわしくない場合、そういうことがあり得る(物置に眠っていた、大昔にゆずられた楽器を引っぱり出してきてくれた場合などだ)。

メンテナンスにかかる費用は、楽器の状態やお店によって変わる。事前に問い合わせれば、大まかに教えてもらえる。

注意点2 基本的なメンテナンス

長期間メンテナンスをしていないギターは、どこかに問題を抱えている可能性が高い。

  • ネックが曲がっている
  • チューニングがすぐに変わる
  • 接触が悪くて音がちゃんと出ない(エレキギターの場合)

などはよくある症状だ。

気持ちよくそのギターを弾くためにも、やはり最初のメンテナンスは必要だ。ギターを返却するときは、直前にもう一度メンテナンスをする。友人も喜んでくれるだろう。基本的なメンテナンスの費用は数千円程度だ。安くはないけど、友人へのお礼と考えよう。

注意点3 楽器を持ちかえったら

ギターを借りているあいだは、自分の楽器以上に、宝物のように大切にしよう。飲みものや食べものをこぼさないよう、最大限の注意を払う。

※楽器を持ちかえったあとの注意点については、『楽器が手もとに来たら』を参考にしてもらいたい。

キーボードの注意点

経験上、キーボードは楽器店に持ちこまなくても問題が発生しない確率が高い。とはいえ、きみがはじめて楽器を弾く入門者で、二十万円以上する高額なキーボードを借りる場合は、やはり事前に楽器店に持ちこむことをおすすめする。

「壊した」「壊していない」というトラブルを避けられる。不具合に気づかないまま使いつづけて、少々複雑な操作がうまくいかずに悩んだりすることも避けられる。

キーボードは、以下のような問題を抱えている場合がある。

  • 接触不良(シールドをつなぐ部分、内部)
  • 電源コード不具合
  • 鍵盤が壊れかけている
  • 電子機器の一部に問題がある

通常の演奏時は問題がなくても、シーケンスを動かしたり、音色を内部で作る際にエラーが発生するかもしれない。借りるまえの段階で、楽器店で一応のチェックをしてもらえば、ある程度安心して使用することができる。

※キーボードは電子楽器だ。本体に液体をかけないよう、特に注意しよう。楽器を持ちかえったあとの注意点については、『楽器が手もとに来たら』を参考にしてもらいたい。