楽器店に行ってみよう。見学のポイントまとめ

一度は楽器店に行こう

楽器を入手するまえに、かならず一度は楽器店に行こう。(理由については、前ページを読んでね)

できる限り大きな店、楽器をたくさん置いている店がいい。楽器店には、楽器をすでに弾いている友人や家族と一緒に行けると心強い。

ひとりで行くにしろ、だれかと一緒に行くにしろ、店員さんとは必ず話をしよう。

店員さんには、こうやって話しかければいい

「すいません、いまちょっといいですか? これからギター(もしくはキーボードなど)をはじめるつもりなんですけど。弾きやすい、好みの音が出るギターを選びたいです。おすすめはありますか?」

こんな感じで話しかければ、あれこれアドバイスをしてくれるはずだ。リクエストをすれば、きみの代わりにその楽器を弾いてみてくれるだろう。

気になる楽器があったら、実際にさわらせてもらおう。まったく演奏ができなくてもかまわない。

ギターなら、店員とおなじように椅子に座って右の膝にギターの側部を載せる。左手でネックを握ってみる。右手で弦にも触れてみる。

キーボードなら、楽器と向かいあって両手を鍵盤に載せる。鍵盤の重さを確認しよう。それから音色のバリエーションだ。リズムトラックが流せるキーボードもある。そちらもチェックしよう。

楽器の大きさや質感を体でたしかめる。しっくりくる楽器があったら、メモしよう。そしてもちろん、それぞれの楽器の値段を確認する。

楽器店にはメモ帳とペンを持っていく

いくつもの楽器の説明を聞き、ためし弾きをすると、ちょっとした問題が生じることがある。数時間もたつと、楽器ごとの特徴を忘れてしまったり、混乱してしまうんだ。

ペンとメモ帳を持っていき、大切なことをぱぱっとメモするといい。スマートフォンでもいいけど、立ち上げなどでもたついていると、店員さんに悪い。

初回は、見学だけで帰ろう。

ものすごく気に入った楽器があったとしても、その場でいきなり購入するのはおすすめしない。まともな楽器は、けっして安くない。一度家に帰って、頭を冷やし、冷静に検討しよう。

店員さんに「これ一台しかないから、明日にはなくなってしまうかもしれない」と言われても気にしないように。よほどレアな楽器でないかぎり、探せばたいてい見つかる。

何日かかけて、「あれかな、これかな」とゆっくり考えよう。この考える時間も、きっと楽しいと思う。

どこで楽器を買うか

購入する楽器が決定したら、ちょっと考えてほしいことがある。できれば、すこし値段が高くなったとしても、見学に行った楽器店で購入してほしい。もしきみに親切にアドバイスをしてくれた店員さんがいたら、その人を指名して購入しよう。

もしかしたら数千円程度、ネット通販のほうが安いかもしれない。しかし、楽器店で購入する人がどんどん減ったら、そのうち店がつぶれてしまう。そうなると、楽器をいろいろ手に取り、試し弾きをして、感触や出音をチェックすることができなくなる。楽器の実物をまえにして、店員さんにアドバイスをもらうこともできない。

それに、楽器店の店員さんと親しくなっておくと安心だよ。ちょっとした楽器のメンテナンスや相談ごとがしやすくなる。インターネットで検索して調べるよりも、素早く的確なアドバイスがもらえることも多いはずだ。

店員さんの多くは、音楽がとても好きで、楽器の演奏もうまい。そのうち、新しい器材の情報を交換したり、マニアックな音楽の話をして楽しめるようになるかもしれない。

練習スタジオを併設している楽器店もある。いろんなところに音楽好きの顔見知りがいると、楽しいよ。