こんなタイプのプロミュージシャンもいる

異色な弾きかたをするプロミュージシャン

ギターを弾くプロのミュージシャンなかには、こんな人もいる。

  • 最初のギターには弦が四本しかなかった(貧しくてのこり二本の弦が買えなかった)……キザイア・ジョーンズ
  • 左ききなのに、右きき用のギターを弾きつづけた……甲斐よしひろ
  • 弦を逆に張って練習していた(一弦を張るべきところに六弦を張っていた)……これは誰だか忘れた。

『最初の数日間だけ』ではなく、数ヶ月から数年間、こうやって弾いていたという。他人と異なる形で楽器を弾けば、フレーズや和音の響きも変わってくるだろう。

『弾きにくい』などのデメリットはあるかもしれないけど、『オリジナル・ユニーク』という、強烈なメリットがある。

(注)
入門の段階で、無理に変な弾きかたをすることはないよ。ただ、音楽に関しては、『~しなければならない』という強迫観念みたいなものには、とらわれてほしくないんだ。『こういう考えかただってある』『自由にやっていいんだ』ってことを、きみに知っておいてもらいってことだ。

楽器を弾かない(弾けない)ミュージシャンだっている

極端な話、いまは楽器を弾かない(弾けない)ミュージシャンだっている。ラッパーやラップ系の曲を作るコンポーザー、DJなどだ。

DTM用の機材(シーケンスソフト、サンプラーなど)が開発されたことをきっかけに、こういうタイプのクリエイターが一気に増えた。

楽器を弾かない人が作る曲のなかにも、ほれぼれするほど素晴らしいものがある。センスがあり、音楽に対する愛情やリスペクトがあれば、それはリスナーに伝わる。

楽譜も、書けなくてもいい

いまはすでに、楽譜が読み書きできないミュージシャンのほうが多いかもしれない

ポップス、ロックのミュージシャンのなかには、譜面を使わない人たちも多い。百年以上まえではあるけど、モーツァルトやバッハが活躍していた時代のミュージシャンからすると、考えられないことだろう。

譜面に興味があるなら、学んでみればいい。音を記号として書きあらわすことで、理解が深まることもある。

『すごく苦手だ』と思うようなら、無理に書けるようにならなくてもかまわない。突きつめて考えれば、音楽は遊びなんだから。

 

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