作曲・作詞ができるミュージシャンには、こんなにいいことがある。メリットまとめ

楽器の演奏や歌うことが好きなら、作曲もしたほうがいい

特にプロのミュージシャンを目ざすなら、できるだけはやく作曲・作詞に取り組むべきだ。

ボーカル、ギタリスト、キーボーディスト、ベーシストはもちろん、ドラマーもそれ以外のパートの人も、みな作曲をするべきだとぼくは思う。

最初は、音楽理論はあとまわしにしてもかまわない。(鼻歌で作ったっていい)

クオリティーも、低くてかまわない。(作るごとに上達する。それに、向上心が自然と湧いてきて、過去の名曲の研究もしたくなってくる)

「演奏もする」けど同時に「作る人間」として、音楽活動をしていく。
ぼくはこの形をお勧めする。様々なメリットがあるからだ。

今回はそのあたりについて解説しよう。

作曲・作詞をするメリット1 『印税、その他の使用料が入る』

いきなりお金の話で申し訳ない。

とはいえ、やはりお金は大切だ。なにをするにもお金はかかる。当然ないよりもあったほうがいい。

好きなことの一環で、お金が『より稼げる』なら、それに越したことはない。

印税は、

  • CDが売れたとき
  • その曲が他の媒体や作品で使用されたとき
  • カラオケなどで使用されたとき

に発生する。

作詞、作曲をした人間に支払われる。演奏するだけでは支払われない。ただしボーカルだけは別で、歌唱印税というものが発生する。
インディーズでCDを手売りしたときは当然発生しない。
(印税に関する細々としたことは、また別の記事にまとめる)

働かないのにお金が振りこまれる

ぼくの口座には、十年以上まえに作った曲の印税がいまだに振りこまれている。

完全な不労所得だ。『働かなくても得られるお金』のありがたみは、年齢を重ねれば重ねるほど増す。

想像してみてほしい。きみの友人や同級生は、毎日どれだけ疲れていても、嫌だなと思っても、毎日仕事に行かなければならない。

いやな上司や同僚、お客さんだっているだろう。やりたくない仕事、無駄だと思うような仕事でも、上司に命じられたらやらないわけにはいかない。

当然、ストレスが溜まる。過度なストレスは免疫力を低下させる。それがもとで病気になってしまうこともある。

自営業、特にクリエイターは、自分のボスは自分だ。『やりたいことを、自分の裁量で』やる。コツコツと腕を磨いて、技術を身につければ、人に喜ばれながらお金を稼ぐこともできる。

仲間内にひとりは「いい曲」が作れるクリエイターが必要だ

きみがヒット曲をものにしたり、もしくは30~100曲程度、メジャーで曲提供をすれば(ぼくの知人にはそういう人か何人もいる。それほど珍しくない)それなりの金額が『まったく仕事をしなくても』きみに支払われる。

現在CDは売れなくなっているけど、Apple MusicやSpotifyなどの定額制音楽配信サービス(サブスク・音楽サブスクリプション)からの収入は増えている。

今後はメジャーにこだわらなくても、質の高い作品を作り、一定の収益を得るクリエイターが増えるだろう。

バンドの場合、サブスクからの収益は「山分け」にするかも知れないけど、それにしてもまずはいい曲がないとはじまらない。

最低ひとりは、仲間内に「いい曲」が作れるクリエイターが必要だ。

そのひとりにきみ自身がなってしまう。これがクリエイターとして成功する、一番の近道だと思う。

作曲・作詞をするメリット2 『バンドや自分の活動を、活性化させられる』

いくら頭の中に曲のイメージがあっても、具体的な音や言葉に変換できなければ、そのうち忘れてしまう。

たとえばバンドのスタジオ練習中、あるメンバーが『もっと激しい曲がやりたいな。いきおいがあって、一気に引きこまれるような、たとえば○○の○○みたいな曲』と言ったとする。『こういう感じ?』とみんなでアイデアを出し合う。

これで形になることもある。その場合、バンドのなかにひとりかふたり、作曲やアレンジが得意な人間がいて、彼らが曲作りをリードしているはずだ。

そしてもちろん、形にならない場合もある。

  • 「なんかちがうなあ」
  • 「いまいちイメージがわからないんだよな」
  • 「これじゃ○○の曲とそっくりだしな」

こんなやりとりをして、進展がないまま練習が終わる。

ほかのメンバーにしてみたら、最初にイメージを口にしたメンバーに対して、『断片でもいいから形(音)にして持ってきてよ』とリクエストしたくなる。

言われたがわのメンバーが形にできなければ、そのアイデアは立ち消える可能性が高い(「形」って言うのは、最低限のコードとメロディーだ。もちろんアレンジのアイデアも含まれていればなおいい)。

逆に、不完全でもなんとか形にして次回の練習に持っていくことができれば、みんなでそのアイデアをいじって、それなりの曲になるかもしれない。

つまり、バンドの活動を、きみのアイデアで活性化させられるってわけだ。これが、作曲、作詞をするメリットのふたつめだ。

どんな形にしろ、アイデアがあるのとないのとでは大ちがいだよ。

『新しい曲、どんなものをやろうか?』という話になったとき、

  • いいアイデアがない
  • みんなで考えたけど、結局いいネタが出なかった
  • その状況が何週間も続いている

こういう状況は、時間もスタジオ代ももったいない。メンバーのテンションも下がってしまうからね。

作曲・作詞をするメリット3 『ミュージシャンとしての価値を大幅に高められる』

上の項目を読んでもらえばわかると思うけど、バンド、シンガーソングライター、クリエイターとして活動するなかで一番大変なのは、『最初のアイデアを出すこと』だ。

  • 『まだこの世の中にないものを、出す』
  • 『不完全でもいいから、出す』
  • 『ひとつやふたつではなく、月に20や30はネタを出す』

これができる人は、ごく少数だ。

だれかが生みだしたものに対して、

  • 改良するアイデアを提案したり
  • いい演奏でそのアイデアを支える

ことも重要だけど、『最初のアイデアを出すこと』に比べるとハードルが低い。

ハードルが低いから、ある程度のレベルでできる人は大勢いる(超一流はわずかだ)。自然とライバルが多くなる。

「最初のネタが出せる人」そして「いい曲、いい詞が書けるミュージシャン」は少ない。希少価値がある。

『オリジナル作品の、クオリティと曲数』がものを言う

シンガーソングライターの場合、エネルギーのほとんどをアイデア出しに使うことになるだろう。

バンドの場合は少し異なるけど、それでも『最初のアイデア』をぽんぽん出せる人がメンバー内にいるかいないかで、バンド活動のスピードやライブの反響は大幅に変わるはずだ。精力的に活動して経験を積めば、バンドのレベルもぐんぐん上がる。

メジャーで活動するのか、インディーズで知る人ぞ知るバンド(やクリエイター)になるのか、方向性はいろいろあるだろうけど、どちらにしろ早く成長して、よりいい環境で活動できるようになる。

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